とか平気で言うアフリカかぶれの日本人いるけど、実際どうなの??
- アフリカ人は強くて美しい
- 貧しくても一生懸命生きている
- 貧しくてもみんな幸せ
- 日本人が失ったものを持っている
- 先進国の価値観を押し付けて、色眼鏡で見ないでほしい
貧しい事で奪われる幸せがある
先進国と開発途上国の一番の違いは何だと思いますか?
- 水道や電気、道路などのインフラが整備されていない
- 教育や医療の水準が低い
などが挙げられるかもしれませんね。
私自身、開発途上国で生活していて、
- 深夜までやっているコンビニがない
- たまにシャワーからお湯が出なくなる
- マンションのエレベーターがちょくちょく止まる
という事はありますが・・・
実際問題、そこまで不便を感じることはありません。
アフリカ(と言っても色々ですが)で生活していて、日常生活を送る分には、あまり不便はありません。
問題は、何かイレギュラーが起こった時
これが先進国と開発途上国の一番大きな差だと私は思っています。
具体的に言うと・・・
- 大けがをしても救急車が来ない。薬もない
- 窃盗や詐欺などの犯罪被害にあっても警察が動いてくれない
- 火事が起こっても消防車なんて来ない
このような事です。
自分の妻や子供が大けがをしたり、病気になっても
- 救急車が全然来ない
- 病院の診察室や手術室が不衛生
- 医者がストライキで出勤していない
みたいなことが起こる可能性がある、という事ですよね。
日本人だったら大使館に駆け込めばドクターもいるし、何とかなるかもしれません。
が、現地の貧困層だったら救急車とか衛生状態という以前に、診察を受ける医療費さえも払えない可能性が高いでしょう。
助かる命も助からない。これが貧困というものではないでしょうか。
貧しい事で人間性はゆがむ
お金がないと、人間性が歪みます。というより、お金は人間を変えてしまいます。
お金に切羽詰まると、超えてはいけない一線も超えられるようになります。
- 平気で人のモノを盗んだり、
- 人を騙したり
- 嘘をついたり
アフリカの人たちがウソつきだというつもりはありませんし、こういう人は日本にもいるでしょうけど、
お金を目的に犯罪に手を染める人がいるのは事実ですし、お金がない事を理由に外国人にタカる現地人はたくさんいます。
これは私自身の経験上ですが、仲良くしている現地人のほとんどが、どこかしら私にお金やモノを期待している部分はあったと思います。これは思いのほかツライものがあります。
中には何も見返りを求めずに優しくしてくれる人もいるかもしれませんが・・・・残念ながら圧倒的に少数派でしょう。
これは国民性とかそういう問題ではなくて、
お金がないとタカりも物乞いも泥棒もウソも平気で出来るように、人間は変わってしまうという事です。
アフリカンタイムはただの「怠惰」
以上の事を踏まえて、次はアフリカンタイムと呼ばれるような「時間の使い方」についてお話します。
日本人は世界的に見ても時間に正確な国民だと言われていますね。
一方、アフリカだけでなく海外の多くの国は時間に対してルーズで、そのことをうらやましいと感じる人、そういう時間に大らかな生き方に憧れを持つ人も多いでしょう。
自分の時間を大切にして、人生を楽しむ的な考え方は大いに結構だと思いますが、
先ほど例に挙げたような、
自分の大切な人が大けがや病気で一刻を争うような事態になった時に、
病院の救急車や医者が時間にルーズな対応をしたら
あなたは納得できますか?という話です。
このような命の危機が迫っている状況ではなくても、開発途上国で仕事をすれば相手の時間のルーズさは相当目に余ります。
- トイレの修理を頼んでも業者が約束した日時に来ず、家で待っていた時間が無駄になった
- 頼んでいた製品が約束の日に納品されずに損害が生じた
こんなことは日常茶飯事で、いちいち気にしていたらとてもやっていけない。「アフリカあるある」として笑い飛ばしておけばいい。
確かにそうかもしれませんが、
やれば出来る事を自分に言い訳をしてやらないのはもちろんただの怠惰で、
実際にアフリカの多くの人は日本人から見れば怠惰です。
日本では「貧しい=ハングリー精神がある」というイメージがありますが、実は全くそんなことはありません。
個人的な印象では「頑張ってもムダ」と思っている人が多い気がしますね。これは政治的な問題も大きいと思うのですが・・・
国民にやる気やハングリー精神があれば、それだけでこの国は良くなるんじゃないか、とさえ思ったものです。
そして、こういう怠惰な仕事の姿勢や生活態度の小さな積み重ねが
国の経済にも教育にも影響を与えていると思うんですよね。
だからいつまでも貧困からは抜け出せないし
そして最終的にはその国の貧しい誰かに跳ね返ってきて、幸せを奪っていく。
先進国はこれが分かっているから、というより、こういう経験をしてきたから、改善を積み重ねて今の姿になったのでしょう。
まとめ
貧しいけれど時間にルーズで怠惰な人たちを
人間らしい生き方
とか、
日本人が失ったものを持っている
とかいう人がいますけど。
確かに日本の満員電車や残業、ストレス社会を考えると、うらやましく感じる気持ちも分かりますが
時間にルーズに、仕事はゆるく、リラックスして生きることは確かにストレスもなく気持ちが良いかもしれないですが
それと「貧困であること」はまた別の話です。
うらやましがるなら、
時間にルーズに、仕事はゆるく、リラックスして生きながら、かつ、お金がある事をうらやましがり、目指すべきであって
「貧しいけれど・・・」という状態はうらやましがるようなものでは決してないと思います。
貧困でも幸せな人はいるかもしれませんが
貧困は一瞬で理不尽に幸せが奪われるような、相応のリスクもあるという事は忘れてはいけないと思うのです。
確かに現代の日本は「やりすぎ感」があるかも知れません。
- そんなに時間に正確じゃなくても・・・
- そんなに細かくなくても・・・・
- そんなに厳しくなくても・・・・
と思う事はたくさんあるかもしれませんが、
日本人が富を得るために、国民の安全を守るために、真面目に努力を積み重ねてきた結果だと思いますので、なかなか難しい所ですね・・・
アフリカが大好きで、アフリカの良さを発信したい、というのはいいと思います。
実際にアフリカにも素晴らしい所はたくさんあると思います。
ただ、「貧しいけれど○○」というのはちょっと違うかな、と思います。
- 貧しいけれど優しい
- 貧しいけれど幸せ
- 貧しいけれど頑張っている
「貧しい」と「〇〇」は切り離して考えるべきで、
やはり「貧しい」は「○○」を失うリスクしかありません。
「貧しい」を美しく装飾するのは違うでしょ。という事が、今回の私の主張です。
今回は以上です。