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青年海外協力隊 帰国後の活動について

青年海外協力隊から帰国した後、どんな活動ができるの?
今回は「青年海外協力隊の帰国後の活動」というテーマでお話します。
青年海外協力隊をはじめとするJICAボランティアの目的は以下の3つとされています。
(1)開発途上国の経済・社会の発展、復興への寄与
(2)異文化社会における相互理解の深化と共生
(3)ボランティア経験の社会還元
これは派遣前語学訓練中に何度も何度も言われることですので、隊員の方ならみんな知っている事かと思いますが、
今回は(3)ボランティア経験の社会還元について。
とは言え、どんな活動をしていても,
考え方によっては基本的には「社会還元」になるかと思いますので、「自分の青年海外協力隊での経験をシェアする活動」に絞ってお話します。
帰国後の進路については別の記事で紹介していますので、そちらをご覧になっていただければ・・・・

帰国後の活動① 出前講座

帰国後の社会還元活動の一つに「出前講座」というものがあります。

これは地元の小学校や中学校に行って海外ボランティアの体験談をお話する、というものです。

 

この「出前講座」については帰国時のオリエンテーションでも説明があるかと思いますが、こちらでもざっくり説明します。

まず、この「出前講座」は各自治体の小学校や中学区からJICA側に依頼があり、JICAが協力隊OBのなかから講師を募集するという形になっています。

OBの方は「講師登録用紙」というものがありますので、記入してJICAの担当に送れば講師募集の情報を随時メールでもらうことが出来ます。

 

講座の内容としては、多くの場合は「派遣国と日本の文化や習慣の違い」という、2年間生活した人にとっては非常に簡単な内容です。まあ、子供たちが相手ですからね・・・

特に青年海外協力隊のダークな部分を話す必要はないかと思いますし、派遣国の良い所や面白い所を楽しく紹介すれば良いのではないでしょうか。

 

出前講座のメリット① 謝金がもらえる

実は、この出前講座に関しては謝金がもらえます。

自治体によって金額が違うかもしれませんが、私のところに届く案件は大体9000円(交通費込み)ですね。

登壇してお話する時間は2時間弱ですので、講座の準備期間が必要だとしてもバイトとしては悪くないのではないでしょうか。

出前講座のメリット② 人前で話す経験が得られる

教職でもない限り、人前に立って講義を行うというのはなかなかできる経験ではないですよね。

私もたくさんの人の前に立って話すような仕事ではありませんでしたので、人前で話すのが非常に苦手だから言えるのですが、

人前で円滑に講義を行ったり、演説をするというのは場数が必要なスキルだと思いますし、出来るに越したことは無い、役に立つスキルであるとも思います。

 

自分の経験をまとめて誰かに伝える練習としても良いチャンスと捉えれば、やってみるメリットはあるかもしれませんね。

帰国後の活動⓶ JICA主催のイベントに参加してみる

JICAでは青年海外協力隊参加希望者向けの説明会以外にも、異文化理解や国際交流をテーマにしたセミナーやイベントが定期的に行われています。

このようなイベントに参加したり、お手伝いをしている帰国隊員も一定数いるみたいでSNS経由でよく情報が回ってきます。

このようなイベントでは青年海外協力隊経験者の体験談が語られる機会がありますので、興味のある人はアンテナを張っておくといいかもしれません。

 

青年海外協力隊OBは、

これからもJICAに関わっていきたいという人と、もう関わりたくないという人に大きく分かれるかと思いますが、このようなイベントに参加する人は当然、今後もJICAや協力隊に関わっていきたい「協力隊肯定派」の人たちだと思います。

 

少なくとも、これまで知らなかった協力隊経験者とも知り合えるメリットはあるかと思いますし、何かしら面白い企画が立ち上がる事もあるかもしれませんね。

 

派遣前訓練の「任国事情」について

ちなみに、派遣前訓練では「任国事情」という講座があります。

これは各派遣国のOBが訓練所まで出向き、訓練生の派遣国への疑問に答えたり、必要な情報を提供したり、というものです。

 

この「任国事情」の講師を担当すれば、日当だけではなく訓練所までの交通費や宿泊費も全てJICA負担になります。

講座の後は他の派遣国の同期や、訓練生と飲みに行ったりしている人も多いので、同期に会いたいという理由でもやってみたいと思う人もいるかと思います。

 

講座の内容的には、わざわざ税金使って訓練所に行かなくても、Skypeで十分だとは思いますがね・・・・

 

この「任国事情」の担当者はどうやって選ばれるか、という話ですが、

基本的には派遣国のボランティア調整員(企画調査員)が選んで本人に依頼しているようですね。

私の国では同期は4人と少なかったのですが、私が知らない間に他の人に決まっていました。

 

私は東京なので二本松からは比較的近い地域に住んでいたのですが、九州に住んでいる同期が選ばれたことを考えると、住んでいる地域で選ばれるという訳ではなさそうです。

帰国後の活動③ その他の活動

その他、個人で体験をシェアする活動を行っている人もたくさんいます。

今では個人でも資金調達をしたり、何かとアクションを起こすのに役立つサービスがたくさんありますので、利用してみるのも一つの手段でしょう。

電子書籍を出版する

Amazonで検索してみれば出てきますが、派遣国での体験談を電子書籍にまとめて販売している方も結構います。

世間的にはそれほどニーズのある内容ではないかもしれませんが、少なくともこれから当該国へ派遣される予定の人や、応募を考えている人にとってはありがたい情報だと思いますので、出版してみるか価値はあるかもしれません。

一度出版してしまえばレバレッジの利く不労所得になるというメリットもありますね。

 

電子書籍、ブログ、YouTubeなど、レバレッジが利く不労所得を作るのに青年海外協力隊の開発途上国での生活はもってこいのネタだと思いますが、マネタイズするまでに時間がかかりますので、隊員時代から時間を見つけてコツコツと構築していくのがポイントだと思います。

 

写真展を開く

写真撮影が好きな方の中には、派遣中に撮りためた写真を使って展示会を行う人もいます。

同じ開発途上国にいても、JICAの人や大使館関係者、現地法人の方などはローカルの人たちと関わる機会はそれほどうありませんので

ローカルの人たちと同じ目線で生活できるのは青年海外協力隊の特権だと思います。

 

青年海外協力隊の隊員だからこそ撮れる写真、というのもたくさんあるはずですので、興味のある人も多いのではないでしょうか。

私自身の帰国後の活動は?

私自身は、隊員時代、そして、帰国後に起業してから、ずっと(このブログとは別の)ブログで記事を書き続けています。

ブログを書くことの恩恵としては・・・・

文章力が身に付く

→セールスレターやWEBライティングの仕事ができるようになる

→海外にいても日本円で収入が得られる

→現地での起業準備中にも収入を確保できる

 

ブログが閲覧されることによって、テレビやラジオ関係者からお話を頂くこともある。同じアフリカで起業している人に存在を認知してもらえる

→新しい仕事につながる

 

などが挙げられます。

 

私は人前に顔をさらしたくない人間なので、出前講座のように人前に登壇するお仕事は遠慮してきましたが、

苦手だからこそチャレンジしてみても良かったかな・・・と今では思います。

まとめ 興味のあることは何でもやってみるべき

帰国後に自分の経験をシェアする機会はたくさんありますし、自分で企画してもいいかと思います。

今回はいくつか例を紹介しましたが、

その活動が本当に求められているかどうかに関わらず、興味が合ったら取り合えずやってみることをお勧めします。

 

なぜなら、

電子書籍を作成するにしても、YouTubeに動画投稿してみるにしても、

成功する、失敗するに関わらず

それらを実際にやってみる事で勉強できることがたくさんあり

新しい仕事につながることが往々にして起こるからです。

 

 

実際に行動してみると、予期せぬことがたくさん起こるもの。

それはピンチでもあり、チャンスでもあり、そこから思いもよらぬ方向へ話が進んでいくことだって少なくありません。

 

帰国後の社会還元や、今回紹介した活動何て特にリスクもありませんからね。

小さい事でもどんどんチャレンジしてみるといいと思います。