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アフリカの治安 シャワー浴びてる15分で金目のモノ全部逝かれた話【空き巣】 

今回は、「アフリカでお風呂に入っている間に空き巣被害に遭った」というお話をしようと思います。

 

これは青年海外協力隊の任期中という訳ではないのですが、

アフリカ生活に大分慣れて、油断した結果痛い目に遭ったという「犯罪被害に遭う典型」ともいえる事例かと思います。

 

治安が悪いとされているアフリカでの犯罪被害ケースとして、参考にしていただければと思います。

 

アフリカでの空き巣被害 概要

滞在していた都市の治安について

当時滞在していたのは、とある南部アフリカの国の首都です。

首都というのは大抵その国で最も治安が悪いものですが、南アフリカのヨハネスブルグのように拳銃強盗がある訳でも、ケニアのナイロビのように昼間もタクシー移動が求められる、という訳でもありません。

 

昼間は普通に歩けますし、基本的には「治安は良い」とされてます。

私の国にいる青年海外協力隊も「治安が良い」と言いますし、私自身もそう思っていました。

 

 

しかし、アフリカで「治安が良い」という言葉には要注意です。

あくまでその人が犯罪被害に遭っていないからだったり、

事件を目にすることが無かったり、

という事で相対的に「治安が良い」と感じるだけで、スリやひったくりや空き巣は見えないところで意外と起こっているものです。

当時の自宅について

当時の自宅は首都の中でも「ローカルの人たちが住むエリア」でした。

首都ならどこの国でも、

  • 外国人や裕福層が住む高級住宅地
  • ローカルの人たちが住む一般的なエリア
  • 貧困層が住むエリア

と分かれているものですが、JICAや大使館職員の人たちは大体高級住宅地に住み、青年海外協力隊はローカルの人たちも住む一般的なエリアに住む場合が多いと思います。

 

貧困層が住むエリアは基本的に治安も衛生状態も悪いため、こういう場所に住むことは無いでしょう。

 

私の自宅はメゾネットタイプの集合住宅でした。

1階にリビングとキッチンがあり、2階に寝室とバスルームがあり、同じような住宅が敷地内にいくつも集まっている、という感じですね。各家には個別に庭もついています。

 

事件発生時の状況

事件が起こったのは夜の11時頃です。

私の寝室は2階で、バルコニーもついていました。

私の入浴(シャワー)は本当にカラスの行水で、大体15分程度しかかからないのですが・・・・

 

シャワーを浴びて寝室に戻ったらベッドの上に置いてあったはずのパソコンが見当たらず・・・・

部屋の中を探し回っているうちに、段々と状況を理解し始めました。

「やられた!!」と・・・

被害の内訳

空き巣被害に遭ったのを理解したのは、他にも色々無くなっていた事に気づいたからですね。

パソコンの充電器が無くなっていたことに気づいて、空き巣被害だと確信しました。

被害に遭ったものは以下の通りです。

パソコン
クローゼットの中にあった予備のパソコン
スマホ
財布とパスポートが入ったボディバッグ
デジカメ
クローゼットの中にあったタブレット

 

こんな感じです。

実はクローゼットの中のスーツケース(施錠)には結構な額のキャッシュが入っていたのですが、

不幸中の幸いで現金は無事でした。

 

 

バルコニーは施錠されておらず、

私がシャワーを浴びていた15分の間に庭に侵入し、2階によじ登り、バルコニーから部屋に侵入し、金目の物をかき集めてバルコニーから逃げた、という事になりますね。

 

私の落ち度としては、言うまでもなく「バルコニーを施錠していなかった」という事なのですが

 

  • ほんの15分程度だから大丈夫
  • 2階だから大丈夫

という油断が招いた被害と言ってもいでしょう。

アフリカで空き巣被害 発覚時の初動について

当時はアフリカ在住3年ほどでしたので、正直言って盗られたものに関しては全て諦めていました。

保険にも特に入っていませんでしたからね・・・・・

海外駐在用の保険は2年間で30万円~40万円以上します。
クレジットカード付帯の保険は有効期限が大体90日くらいですので、本来は保険に加入しておくべきなのですが・・・・このあたりはアフリカ個人起業のネックではあると思います。ちなみに青年海外協力隊の場合は、青年海外協力隊が特別に加入できる任意保険を訓練中に紹介してもらえるはずです。2年間で10万円を切るくらいの価格だったかと思いますのでかなり割安ですね。

 

諦めていた・・・というのは、警察がちゃんと動いてくれない、という事を知っていたからです。

書道としては、スマホやパソコンを遠隔操作でロックする位ですね。

とりあえずパスポートの再発行をしなければいけないので、翌朝大使館に行き、領事と一緒に警察署に行きました。

 

警察署に行くのは「ポリスレポート(犯罪被害証明書)」が必要だからですね。

これは保険に入っていて保険会社に請求する場合も、パスポートを再発行する場合にも必要になります。

 

 

私の住んでいた都市の警察署って、本当にゲームや漫画で出てきそうな警察署

  • 入口のガラスは割れ放題
  • 私服刑事の服装がヒップホップ
  • 刑事の使うノートパソコンがはんぺんみたいに分厚い

みたいな感じで、なかなか面白いです。

 

現場の捜査依頼などをすると、ほぼ間違いなくお金を取られます。

私は捜査なんてしても無駄だと分かっていたので、事件の状況を話してポリスレポートを取得するためだけに行きました。

 

パスポートの再発行について

パスポートの再発行手続きは国によって異なります。

パスポートを発行する機会がある国なら時間はかかりませんが、無い国の場合は日本で発行して郵送してもらう事になりますので、非常に時間がかかります。

 

 

私の場合はVISAや会社手続きの関係で待っていられませんでしたので、緊急パスポートを発行して日本で取得しました。

このあたりについてはまた別の記事で紹介したいと思います。

 

空き巣の犯人はケアテイカー?

当時は日本人と同居していたのですが、私が空き巣被害に遭った数か月後、同居人も空き巣被害に遭いました。

同じように2階の寝室でシャワーを浴びている間に盗まれたのですが、

私との違いは「その部屋にはバルコニーがなかった」という事です。

1階から水道管を使って2回までよじ登り、窓からてを伸ばしてパソコンやスマホを盗んでいったようです。

 

 

シャワーに浴びている時間をピンポイントで狙って2階に登るなんて、相当綿密に計画を立てて、監視していないとできる事ではありませんよね?

マンションには大体「ケアテイカー」という、敷地の掃除や管理をする人がいます。敷地内に住まいがあって、そこで寝泊まりしているケースが多いですね。

 

 

状況を考えると、そのケアテイカーが犯人だった可能性は非常に高いですが・・・捜査力がない現地の警察ではやっぱり犯人を特定することは出来ないようです。

この「警察の捜査力の無さ」が犯罪が蔓延する大きな原因であるのは間違いないですね。

 

今回の空き巣被害ケースから学ぶ 防犯のポイント

今回の空き巣被害で反省すべき点を挙げていきたいと思います。

 

・空き巣は2階や3階でも平気で登ってくる

2階や3階だから大丈夫と言うのは大きな間違いです。必ず窓・バーグラーバーは施錠しておきましょう

 

・窓の近くにモノを置かない

窓を施錠していても、窓の近くにある貴重品は窓を割られて持っていかれる可能性があります。中にはマジックハンドのような道具を使って室内にあるモノを持っていくケースもあるようです。貴重品はクローゼットなどに入れて施錠するのがベストですね。

 

 

・カーテンで室内は見えないように

引っ越し当初はカーテンをしておらず、2階とは言え室内の様子がある程度分かる状態が続いていました。

住んでいる人が外国人だと分かれば狙われますし、室内に誰もいないと分かれば当然狙われます。

夜間外出中でも電機は付けておくなど、室内にいるように見せる工夫も必要ですね。

 

 

・ケアテイカーや近所の住人を信用しない

自分の身近にいる人が悪事に手を染める可能性も十分考えられます。一軒家を借りて、ガードマンを雇った場合も同様です。

相手がどんなにいい人だったとしても、信用し過ぎるのはNGです。

もともと泥棒する気がなかったとしても、スキを見せたら魔が差すという事も十分考えられますので、とにかくスキを見せない事が大切ですね。

 

・セキュリティの甘い住宅は借りない

外から簡単に敷地内に侵入できるような住宅は避けた方が無難です。大きいマンションであれば、最低限ゲートがロックされていて、24時間ガードを付けているマンションを選ぶようにしましょう。

ちなみに空き巣被害に遭ったあと、セキュリティの高いマンションに引っ越しました。

 

今回のケースではこんな所かと思いますが、

とにかく「油断大敵」「施錠が命」に尽きると思います。

 

 

 

人間、どうしても慣れると油断してしまうもので、

油断して気を抜いたところを狙われるというのもまた、犯罪被害に遭うパターンになっているかと思います。

 

いつでも気を張っていないといけないのはなかなか疲れますが・・・アフリカに住む以上はこういった事も覚悟しておくべきでしょう。

 

命があっただけでも良かったとも言えますが、

犯罪被害に遭ったらメチャクチャ凹みますし後悔します。

そして、後悔しても取り返しがつきません。

 

是非、反面教師として参考にしていただき、安全な途上国生活を送ってもらいたいと思います。