・30代の協力隊隊員が躓いてしまいがちな事
30代で青年海外協力隊に応募する人はどんな人?
① 以前から協力隊に参加したいと思っていたが出来なかった人
- どうしても諦めきれずに参加する人
- 子育てや仕事が落ち着いたので参加する人
② 自分の人生にどこか疑問を感じている人
- 自分の生き方にどこか疑問を持っていたり
- どうにかして人生を変えたいと思っていたり
- 途上国でのビジネスのネタを探そうと考えていたり
元々海外で働くことを夢見ていた、という人も多いですね。
帰国後に語学力を生かした仕事に就きたいと考えている人も多いと思いますが、
30代の隊員は、やはり帰国後の転職活動で苦戦する人が多いのは事実だと思います。
帰国時30代後半になっているようであれば、なるべく早い段階で進路を探し始めた方が絶対に良いと思います。
まだ漠然としていて具体的なイメージが沸いていない人は、
どんな仕事があって、どんな仕事をやってみたいか、検討しておくことも大切ですね。
協力隊を人生を変えるきっかけにしたい30代の特徴
特徴① 高いスキルや知識を持っている
技術も経験もない自分が任国の役に立てるのだろうか? もう少し社会人経験を積んでからの方がいいのではないか? JICA青年海外協力隊には、特別な資格や経験がなくても応募できる職種・要請がいくつかあります。 なので、技術や経験がな[…]
特徴② 成果を出したいという思いが強い
これは隊員なら当たり前なのかもしれませんが、
活動を通して何かしら大きな成果を上げたいという思いが強い。
そんな人が多い気がします。
年齢的にも責任感が強く、
絶対に配属先を良くしてやろうという強い気持ちと自信を持つ傾向があるのではないでしょうか。
特徴③ 柔軟性が足りない
- 組織の在り方とはこういうものだ
- 会議のやり方はこうだ
- ○○の管理の仕方はこうだ
みたいな感じで、今までの社会人経験で培ってきたことが
常識として定着してしまっている傾向があります。
30代の隊員が陥りやすい罠とは?
しかし、赴任した隊員が一番最初に躓くであろうことがあります。
多くの配属先が抱える問題
- 仕事に来ない
- 熱意がない
- 不正や着服
となると、自慢の技術も知識も、あまり役に立ちませんよね。
自分は何のためにここにいるのだろう・・・・何しに来たのか分からない・・ これは多くの隊員が抱える悩みの代表なのではないでしょうか? 仕事がない・・・ 技術移転なんて無理無理・・・・ 活動なんて意味ない・・[…]
あまりにもレベルが低すぎる
あまりにもレベルが低すぎる、という場合もあります。
多くの協力隊の要請は○○経験5年以上とか、大卒以上、といった資格、経験が必要とされています。
が・・・フタを開けてみるとそういう次元の話ではない、という事も多々あります。
- ちょっとネットを使って調べればすぐわかるような事も知らない。
- 現地人でも十分指導できるレベルの事を教えなくてはならない
- 練習すればすぐ出来る事を練習しない。
- 学ぶ意欲もない
- ・・・というか、そもそもやることがない
初等教育の年代の子供たちならともかく、
より高度で専門性の高い知識を求められるはずの高等教育機関などで
こういう状況だったらあなたはどう感じるでしょうか。
するとどうなる?
わざわざ高い税金を使って、
仕事を辞めるという大きな決断をして
はるばる日本から来てやる事だろうか?
こんなママゴトに何の意味があるのだろうか?
本当に自分がいる意味はあるのだろうか?
そう感じても、全く不思議はないのではないでしょうか。
活動を終えたから言える事ですが、私はこれを含めて協力隊だと思っています。
そういう状況を乗り越えて、
もし乗り越えられなくてもベストを尽くしていれば、
得られるものは絶対にあると思います。
が、中には
- 次第に情熱を失ってしまったり、
- 早々に見切りをつけてしまったり、
- 腐ってしまったり、
- その国やその国の人々を嫌いになってしまったり。
実際にそのような隊員をたくさん見てきました。
そして、そういう隊員は、立派な技術も知識も経験もある、30代の人が多かったんですね・・・・
一方、若くて経験を持たない20代前半の隊員は
そもそも初めから技術や経験の無さにコンプレックスを持っている人が多いので、
上手く周りに助けてもらいながら充実した活動を送っているイメージがあります。
まとめ
いかがでしたか?
という事は知っておいても損はないと思います。
今回の話はもちろん30代に限った事ではありませんし、全ての配属先がそうだとは言いません。
しかし、現実としてこのようなことで悩む隊員は非常にたくさんいます。
しかしながら、こういう事は説明会の体験談などではあまり語られません。
少なくとも、「活動の結果、少しは状況が良くなった」というケースが多いのではないでしょうか。
誰もが「自分の活動はなにかしら成果を残した」と思いたいし、言いたいですからね。
何も知らずに派遣されて壁にぶつかるというのも醍醐味ではありますが、
何かのきっかけでやる気を失い、任国を嫌い、
せっかくの貴重な2年間を酒と旅行で浪費してしまうのは非常にもったいないですよね。
これから派遣を控えている人は、何とか乗り越えて少しでもいい2年間を送って欲しいと思います。