それが2000万でも500万でも、多額の費用が使われているという事には変わりがないので今回は特に数字を求めることはしません。
税金を使って派遣されているという自覚は日が経てば薄くなります。
協力隊は仕事をせずに遊んでいる?
共通して言えることは、多くの隊員は「ヒマ」なんですね。
具体的な遊び方というよりももっと根本的な事を言えば、配属先によっては
1か月間の有給休暇が年に3回ある隊員もいます。
学校のターム休みですね。もちろん、その期間は遊ぼうが仕事しようが自由です。
- 活動と言ってもやることがない
- 教えたくても相手がいない
- 自分で活動を作ると言ってもな・・・
- やってもやらなくても、誰に咎められるわけでもないし・・・
そんな状況が続けばモチベーションが下がってしまうのも分からなくはありません。
いずれにしても、大なり小なり隊員は遊んでいる、というのは事実です。
2年間一度も旅行に行かずにストイックに活動に打ち込んでいるという人は、まずいないでしょうね。
協力隊は税金を使っているという意識
青年海外協力隊という事業は税金で賄われているという事は、隊員なら知らない人はいません。
ほとんどの場合は税金や経費を「これは大切なお金だから」と節約する訳でじゃなくて、
批判の声は大切
私自身、経営者やフリーランスの仕事をして、「自分で自分を律する事」が一番の難敵だと感じたことがあります。
- 発展途上国で町がゴミに溢れているのは、道端にゴミを捨てても罰せられることがないから
- 発展途上国で犯罪が多いのは、捜査する警察の機能が十分ではないから
- 政治で不正が横行するのは、監視する勢力やマスコミの力が弱いから
という感じで、自分にとってデメリットが無ければ、メンドクサイ事に関しては基本的に人間は怠惰になります。
倫理観の問題や教育の問題、というのはあくまでも監視者側のモラルの問題であり、
本人は面相くささや利益と、自分が被るデメリットやリスクを天秤にかけているだけに過ぎません。
悪いことだと分かっていても、誰も見ていなければやる
という感じですかね。
全てがそうだとは言いませんし、それほど単純な話ではないのですが、それが人間の本質です。
そういう意味では、青年海外協力隊の、たとえ遊んでいるのが一部の隊員であっても、
協力隊は堕落していると批判の声を挙げるのは大切な事だと思います。
批判の声が上がれば(批判の声を静めるために)JICAも対応を取りますからね。
私自身は青年海外協力隊という制度に関しては基本的には賛成で、継続していって欲しいというポジションではありますが、
もう少し活動の成果を追及したり、監視の目を厳しくしても良いのではないのかなと思っています。
キラキラした体験談も、批判の声も、それが全てではない
JICAの広報は
JICA海外協力隊という事業がいかに素晴らしいかを伝えるのがお仕事ですので
基本的に良い事しか言いません。
悪いことが合ったとしても、努力で乗り越えて成果をつかむという美しいサクセスストーリーに仕立て上げます。
こんな感じで黒人の子供たちの写真を載せれば、受けては勝手に想像を働かせてしまうんです。
隊員も、
自分が大きな決断をして参加し、
天皇陛下や自分の住む自治体にわざわざ表敬訪問に行き、
新聞、TVなどに取り上げられて
家族や周りの友達に応援され、
まるでとてつもなく大きな事にチャレンジしていくかのように、大げさな演出が施された中で、
物語の主人公にでもなったかのように錯覚して参加する協力隊の活動が
「意味がなかった、成果など何一つなかった、自分は2年間遊んでいた」
なんて、なかなか言える事ではありませんよね。
なので、ブログなりインタビューなり、出前講座なりも、基本的にはキラキラしたことで埋め尽くされています。
どんなにちっぽけな変化でも、活動の成果として誇張表現したくなる気持ちは非常によくわかります。
仮に「活動で何もできなかった」「成果を残せなかった」と言っていたとしても、「自分が成長した」「学ばせてもらった」などので締めくくられているはずです。
このシステムはなかなか面白いと思います。
特に狙ってそうしている訳ではないと思うのですが、
隊員も基本的にはJICAにとって都合の良い発信しか出来ないようになっているんですね。
隊員が協力隊の批判する例が少ないのは、このような事情もあるかと思います。
もっと隊員がプライドを捨てて、本当に自分が感じたことを発信すれば、もう少し面白くなるのではと思います。
最後にちょっと脱線しましたが、今回は以上です。