辞退する前に 青年海外協力隊は行ってみないと何も分からない
青年海外協力隊の応募書類を作成するにあたり、
今までの経験から自分が現地で何が出来るか
という事はさんざん考えるかと思います。
その上で、協力隊が終わったらの進路などについてもたくさん考えるでしょう。
しかしながら、
希望した要請や派遣国でもなく、自分の経験ややりたい事とはかけ離れた要請に合格するというケースも少なくありません。
特にコミュニティ開発のような、同じ職種でも要請内容がバラバラで多岐にわたる職種ではよくあることだと思います。
合格後、改めて要請内容を見て
- 私のやりたい事とは違う
- 私の経験や能力を活かせる要請ではない
と感じる事もあるかもしれません。
しかし、ここで早々に辞退を決めてしまうのはハッキリ言って【ナンセンス】です。
どうしてかというと、(このブログでもさんざん主張していますが)
要請票にかかれた要請内容なんてただの「建前」に過ぎないからです。
いかにももっともらしく
「配属先ではこういう事をしたいけど、こういう問題があって、ボランティアの指導や助言が求められている」
なんて書かれていますけど、一応建前で理解はしておく必要はあるかもしれませんけど
こんな要請内容なんて話半分くらいに思っておけばいいんですよ。
要請内容と現実がかけ離れている、というのは青年海外協力隊では定番中の定番です。
ボランティアなんて本当は求めていない。タダでくれるというからもらうだけ。
JICAにどんな建前を言おうとも、配属先の本音としては大体こんな感じだと思います。
そこで、「ちゃんと必要なところに派遣しろよ」とJICAを非難するのもまたナンセンスです。
日本政府は派遣実績、支援の実績が欲しいだけなので、青年海外協力隊という事業が国際協力だというのも、所詮は建前なんですよね。派遣されれば、その目的はもう達成されていると言ってもいいでしょう。
そのことを理解した上で参加して、どう行動するか。私はこれが大切だと思っています。
という訳で、要請内容から現地での活動をイメージすることなんて絶対にできません。
行って見なければ何も分かりませんし、いずれにしても自分の経験や知識を活かせる場面は必ずあると思います。
むしろ、自分の経験や知識を生かした活動、自分のやりたい活動は自分で作ってしまえばいい。
青年海外協力隊はそんなものだと思いますよ。
希望していない要請でも、自分のやりたい活動は出来る
辞退する前に 青年海外協力隊は今しか出来ないことじゃない?
青年海外協力隊は現在45歳まで応募することが出来ます。というより、シニア案件や45歳以上の一般案件を考えると、JICA海外協力隊は70歳までなら何度でも参加することが出来ると考えていいでしょう。
それゆえ、「今参加しなくても、またいつでも行ける」という事実が辞退を考える人の背中を押すこともあるようです。
確かに、JICA海外協力隊というボランティア事業はいつでも参加できますし、30代、40代と年齢を重ねてからでも参加したいといなら私は大賛成です。
それでも、参加するなら出来るだけ若い方がいいとは思います。
若い年代の人が参加をためらう理由としては
まだ社会人経験がほとんどなく、現地の人に教えられる技術も知識もない
という考えがかなり多い印象です。
つまり
「今現地に行っても、何もできない」と思っている訳ですね。
結論から言うと、現地のレベルは私たちが考える以上に低いため、それほど高度な知識や技術は必要ありません。
むしろ、経験が無いなりに現地の人と二人三脚で活動する人の方が、充実した活動を送れるものです。
このあたりはコチラの記事で詳しくお話していますので、良かったらご覧ください。
技術も経験もない自分が任国の役に立てるのだろうか? もう少し社会人経験を積んでからの方がいいのではないか? JICA青年海外協力隊には、特別な資格や経験がなくても応募できる職種・要請がいくつかあります。 なので、技術や経験がな[…]
若い年齢の内に青年海外協力隊に参加した方が良い理由としては、
上記のように経験を積んでから行く必要が全くないから。そして、
青年海外協力隊に参加することで、新しい選択肢が増えるからですね。
JICAや大使館でも、あまり人には知られていないポジションが合ったりするものです。
そういう職種や現地法人、NGO、国連、JOCA、開発コンサルなど、日本ではなかなか実態が分からない仕事に触れて興味を持つこともあるかもしれません。
青年海外協力隊に参加することでしか経験できないことはたくさんありますので、その経験を今後に生かすのであれば参加するのは若いうちの方がお得、という事ですね。
辞退する前に JICAの雰囲気が合わない・・・・
JICAや青年海外協力隊の雰囲気に合わない、という理由で辞退する人もいるみたいですね。
訓練所に入れば、キビシイ、というより細かくていちいち面倒くさい規律の中での生活が待っています。
それに、各種講座でJICAとは、国際協力とは、などなどあまり役に立たない話を聞かされることもたくさんあります。
もしかしたら、このような青年海外協力隊の雰囲気が合わない・・・ルールに縛られたくない・・・という人もいるかもしれませんね。
繰り返しになりますが、
JICAの言っている国際協力がどうの、という話は全て建前に過ぎません。
派遣中に提出する活動計画表や配属先・ボランティアコーディネータとの3者合意、中間報告・帰国報告などなど、全て茶番に過ぎません。
適当にもっともらしい事を書いて報告すれば、それで問題なく通ります。
なので、「これは自分の考える国際協力とは違う」などと思い悩む必要は特にありません。
この様に言うと、協力隊にネガティブなイメージを持ってしまうかもしれませんが、私はそれほど悪いモノだとは思っていません。
大切なのは、
青年海外協力隊は「建前と茶番」にまみれた事業だという事を理解した上で、
実際に開発途上国に行って現地の人や文化と触れ合い
自分がどう成長して、何を発見するか、
という事だと思います。
もちろん組織に属して活動する以上はルールを守る必要があります。
ルールを無視した行動は周りに迷惑をかけるから、ですね。
JICAという組織に属することで得られる恩恵を受ける以上は、決められたルールは守るべきでしょう。
ですが、
JICAの理念
協力隊はこうあるべき
このような事は特に気にしないでも大丈夫でしょう。
という訳で、JICAや協力隊には合わない!!と思ってもそれは訓練所の中だけという可能性は高いです。
活動に入ってしまえば基本的にJICAはほとんど干渉してきません。
たまにボランティアコーディネーターが視察に来たり、報告会に参加したり、くらいなものです。
楽勝ですね。
まとめ 青年海外協力隊の辞退を否定することは出来ないけど
このように、青年海外協力隊は参加する前に想像しているイメージと、現地に派遣されてからの活動は大きく違う事はよくある事です。
合格しても辞退する理由は人によって様々だと思います。
しかし・・・
自分の想像だけで辞退を決めてしまうのはちょっともったいないのかな・・・と、個人的には思っています。
辞退するかをどうかを決定するのは最終的には本人で、誰もその決定を否定することは出来ません。
世の中には参加を見送って後悔した人もいるかと思いますが、参加して後悔した人も確実にいますからね・・・・・
それでも、参加して後悔するかどうかは自分次第だと思います。それくらい青年海外協力隊というのは自由だし、時間もあるし、本人がその気になれば様々な経験が出来るのです。
派遣されても、辞めて帰国することはいつでも出来ます。
配属先が合わなければ、任地変更することも出来ます。
ですので、せっかく合格したのであればとりあえず派遣されてみてもいいのかな、という気はします。
悩んでいる方は参考にしていただければと思います。