今回は世界一のおつまみ・南部アフリカの「ビルトン」をテーマにお話します。
皆さんは「ビルトン」ってご存知でしょうか。
日本では耳にすることも目にすることもほとんど無いと思いますが、
個人的にはアフリカ一、いや、世界一のおつまみだと思っています。
食のレパートリーが非常に少ないアフリカですが、これから南部アフリカに行くという人には是非試してもらいたい名物です。今回の記事を参考に、是非基本的な知識を身に付けて行ってくださいね。
南部アフリカ名物・ビルトンとは??
「ビルトン」とは南部アフリカで売られている「干し肉」のことです。
由来としては、南アフリカに移住したオランダ人が現地の肉を保存する方法としていたのが浸透したみたいですね。
ビーフジャーキーをイメージしてもらえれば分かりやすいと思いますが、ビーフジャーキーとはちょっと違います。
南アフリカを中心にナミビア、ボツワナ、ジンバブエなどでも売られていますが、特に南アフリカのビルトンは有名で欧米でもかなり人気とのこと。
以前ルワンダに旅行に行った時に友人にお土産は何がいいか聞いたのですが、即答でビルトンと言われました。
なので、ルワンダあたりまで北上するとビルトンは売られていないようですね。
ビルトンは牛肉を干したものがメインですが、鶏肉や、アフリカらしくワニやインパラ、バッファローなどのビルトンもあります。
味つけもスパイシーなモノ、ハーブを使ったモノ、レモンフレーバーのモノなど様々。
ビルトンは固さ(乾燥の度合い)にも様々なタイプがあります。
ビーフジャーキー並みにカチカチのモノもあれば
まるでローストビーフのように柔らかいタイプのものもあります。
やはり柔らかいタイプのビルトンが断然オススメですね。
ビルトンはご想像の通り、ビールのアテにピッタリです。
いや、ビールなんて無くてもいくらでも食べられます。
私の中では和食にも負けない「最強のおつまみ&おやつ」です。
ビルトンはどこで買える?
ビルトンは肉屋さんかスーパーに行けば購入できます。
が、ここで一つ注意点。
スーパーでは多くの場合量り売りをしていて、店によってその品質が全然違います。
スーパーによってはカチカチに固いビルトンしかない、という事もあります。
固くて噛み切れない上、カチカチになった脂身が多いんですね。口に入れると脂が溶け出して、まあ、気持ち悪いです、牛脂舐めてるのと同じですからね。
僕のおすすめは【Food Lover’s】というスーパーのビルトンです。
フードラバーズは南部アフリカの国なら大体あるんじゃないでしょうか。同じく南部アフリカのチェーン店であるショップライトやピッカンペイと比較するとちょっと高級なスーパーで、イメージ的には「成城石井」ですね。
スーパーじゃなくても、ある程度しっかりした肉屋さんなら売っていると思いますので是非探してみて下さい。
こんな感じで種類は色々。今回は店員さんに「柔らかくて辛くないヤツ」をオーダーしたら、「コレでいいか?」と試食もさせてくれました。
100gで3.5ドル。大体このくらいの値段です。そこまで安くはありません。
写真だとちょっと分かりづらいですが、カルパスみたいなタイプのビルトンもあります。
辛いのは本当に涙が出るくらい辛い場合が多いので、苦手な人は避けた方がいいかもしれません。
ビルトンはアフリカ土産に最適???
日本にいる人にアフリカの何を食べて欲しいかと言ったら、僕が真っ先に挙げるのはビルトンです。
是非日本の方にも食べてほしいのですが、残念ながら日本に持ち込むことは出来ないようです。
肉製品ですからね・・・・という訳で、アフリカ土産としてはビルトンはNGです。
まあ・・・ぶっちゃけ持ち込んでもそうそうバレないとは思いますが・・・色々問題が起こる可能性もありますのでやめておきましょう。
こんなにおいしいのに、なんで日本でビルトンは浸透してないんでしょうね?
やっぱり
生肉を干したものだから衛生的に良くない
多湿な日本の気候は生産に向いていない
という事情はあるかと思います。
日本のテクノロジーで何とかならないのかな、とは思いますが・・・・もし日本でビルトンを販売することが出来ればかなりヒットするとは思います。
バーや飲食店などのお店で出す、とかなら全然アリな気もしますね。
ビルトンは自家製で作れる?
その気になれば、ビルトンは家でも作れると思います。
塩コショウやコリアンダーなどのスパイスを強めに振って味付けして、お酢に適当に漬け込んで乾燥させる
恐らくそんな感じでしょう。醤油を使ってもいいかもしれません。
冬場なら外で乾燥させてもそう簡単に腐ることは無いかと思いますが、
1日程度常温放置させたら、あとは冷蔵庫の中にいれて乾燥させた方がいいかと思います。
衛生面には十分気を付けて試してみて下さいね。
ビルトンは不衛生?ビルトンが当たった(かもしれない)話
余談になりますが、ビルトンを食べた日の夜からおなかを壊したという経験があります。
結果的にジラルディア症という一種の寄生虫(ランブル鞭毛虫)だったのですが、これはビルトンが原因だったかどうかは定かではありません。ジラルディア症は加熱処理が不十分な豚や生水から感染するのが一般的ですからね。
その時に食べたビルトンはかなり生に近いタイプでとてもおいしかったのですが、その夜から結構酷い下痢になってしまいました。正直ビルトン以外に心当たりがありませんので、ビルトンでおなかを壊す危険性も可能性としてはあるかもしれません。
ジラルディア症の特徴として、ガスで胃がパンパンに膨れるというものがあります。
あと、おならがメチャメチャ臭くなります。
基本的に自然に治ることはなく、私も1か月程度治らずに最終的に病院に行き、検査の結果ジラルディア症だと分かりました。
ちなみにジラルディア症は特効薬があり、飲めばすぐに治ります。
似たような症状が出た場合は病院に行けばすぐに解決すると思いますので参考にして下さい。
さいごに
今回は南部アフリカ名物のビルトンについてお話ししました。
南部アフリカに行く機会がある人は、是非試して見て下さい。
そして願わくば、誰か日本で生産してくれないかな・・・と思っています。
魚介の干物の市場はこんなに発達しているのですから、肉の干物もアフリカよりも高品質なものが出来るんじゃないのかなと・・・・世界に誇るジャパニーズ・ビルトンを期待しています!!