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青年海外協力隊 派遣後1か月は何をする?

今回は「青年海外協力隊が派遣国に行って1か月でする事」というテーマでお話します。

 

青年海外協力隊の隊員でも、開発途上国に行くのが初めて、という方がほとんどではないでしょうか。

もちろん私自身もアフリカ大陸に行くのなんて初めての経験でしたので、

派遣前は「これからどこかとんでもない国に行く」という気持ちでいっぱいでした。

やはり派遣前や派遣直後というのは誰でも不安なものですよね。

 

という訳で今回は、青年海外協力隊が実際に派遣国に渡航してから1か月程度で何をやるか、簡単に説明していきます。

青年海外協力隊が配属先に赴任するのは約1か月後

もちろん、治安が悪いとされている開発途上国に渡航して、すぐにそれぞれの配属先へ行くわけではありません。

これは国によっても異なりますが、配属先に行くまでには大体1か月弱の準備期間があります。

1か月間の滞在先について

渡航後は首都、もしくはJICA事務所がある都市に滞在することになります。

JICAのドミトリーがある国は隊員用ドミトリーに滞在し、

隊員の人数が少なくドミトリーを設けていない国はバックパッカーズロッジなどに滞在することになります。

つまり、同期隊員との共同生活ということになりますね。

私の国にはドミトリーはありませんでしたので2名1部屋でしたが、

JICAドミトリーの場合は複数人で1部屋のいわゆる「タコ部屋」ですね。

派遣前訓練所では個室でしたが、この首都滞在中は残念ながら誰かと同室でプライベートの空間はありません。

これはもう、赴任まで我慢するしかないでしょう。

 

 

ドミトリーは隊員なら派遣中1泊50円~200円程度で宿泊できますので、首都に上京する時にもお金がかからないというメリットがあります。任国外旅行で滞在する他の国の隊員も使えますが、誰か他の隊員が利用しているケースが多かったり、利用上の注意事項があったりと面倒ごとがあるのも否めません。

一方、ドミトリーの無い国は首都隊員の家に泊まるというケースが多いです。首都に誰もいない場合や、宿泊を頼めるような仲の隊員がいない場合はロッジなどを利用することになります。

 

ロッジでもドミトリーでもキッチンはありますので、食事は自炊もしくは外食になります。

同期隊員が10人以上いるような国ではちょっと面倒臭そうですね・・・

 

1か月間、首都で何をする?

もちろん開発途上国に慣れることがメインではありますが、約1か月間首都に滞在して具体的にすることは「語学学習」です。

アフリカや大洋州のように現地語が使われている場合は現地語の訓練。

アジア圏で、隊員の多くがその言語の初心者という場合は引き続きその言語を勉強します。

ローカルの現地語が複数ある場合は、各言語ごとに分かれて学習します。

 

 

現地の語学学校に通う事になるのですが、その期間などは国によってもまちまちです。

国民のほとんどが英語に堪能で現地語がなくても問題ないような国であれば、2週間程度で配属先に赴任する場合もあります。

 

そういう意味では活動における現地語の重要性は派遣国によっても全く違いますが、

現地語を話せれば現地の人たちの反応が全く変わってきますので、相手との距離を近づけるツールとしては勉強しておいて損することは無いでしょう。

 

お店の人でも、道端で外国人にちょっかい出してくる人でも、空港の入国審査でも、現地語を使えば急に態度を軟化させてきます。

やはり外国人が自分たちの言葉を使うというのは嬉しいものですので、(ちょっといい方は悪いですが)相手の懐に入るのは現地語を使うのが非常に有効です。

 

ただし、「青年海外協力隊でその国に滞在中」というシチュエーション以外でローカル言語が役に立つことは基本的にありません。

確かに現地の人は喜んでくれるかもしませんが、「ローカル言語を習得しても将来役に立つことはまずない」と考えていいと思いますので、そこまで力を入れて習得するのはちょっと考えモノですね・・・・

 

私は語学学校で2週間程度勉強しましたが、そこから全然成長しませんでした。

が・・・それで困ったことは一度もありません。

 

派遣後のオリエンテーションについて

語学学校以外にも、JICAが企画するオリエンテーションがあります。

 

  • 事務所で企画調査員の話を聞く
  • SIMカードの購入
  • 銀行口座の開設
  • セキュリティアドバイザーとマーケットなどのローカル地域を見に行く
  • 大使館に挨拶に行く
  • ミニバスやコンビの乗り方を学ぶ
  • 現地人の自宅にホームステイする

このあたりも派遣国によって異なるかと思いますが、多少はこのようなイベントがあります。

先輩隊員企画の歓迎会もあるでしょう。

 

人や国によっては道路を横断するのも、店で注文するのも一苦労という場合もありますので、この機会に色々体験して慣れておくのは大切ですね。

日本の食材が買える場所をチェックしておくのも忘れずに。

 

配属先への派遣前には、オリエンテーションや語学訓練の成果を見せるためのプレゼンテーションや報告会がJICAで行われるかと思います。

 

英語で発表するか、現地語で発表するかは国によっても違うかと思いますが、

いずれにしても形だけの「茶番」ですので適当にパワポ作って乗り切ればOKです。

 

首都滞在中に気を付けるべきこと

派遣後約1か月の首都滞在ではどんな事に気を付けなくてはならないのでしょうか。

 

ちなみに滞在するのはJICA事務所のある都市で、必ずしも首都とは限らないのですが、これはJICA事務所のある都市の方が実際の首都よりも首都機能を持っているというだけの話で特に気にする必要はありません。

 

やはりその国の首都はその国で一番治安が悪い場所というケースが多いかと思いますので、安全面には気を付けるべきでしょう。

実際に派遣されて1か月の首都滞在中に強盗などの犯罪被害に遭うケースも珍しくありません。

道端でナイフを突きつけられた・・・とか、実際にある話です。

 

また、慣れないミニバス(ローカルの人の乗り合いバス)に乗って全然知らないところに行ってしまった、というケースもあります。

 

  • 日没後は出歩かない。必要な場合はタクシーを使う。
  • 出来るだけ1人で行動しない
  • 貴重品は必要以上に持ち歩かない
  • 浮かれて目立つ格好はしない

最低限このあたりは気を付けるようにしましょう。

 

任地に赴任する際は

派遣国に到着してから遅くても1か月後には、それぞれの任地に赴任することになります。

任地に赴く場合は基本的にはJICA公用車を使うか、誰か引率が付くはずですので心配は要りません。

配属先の責任者との挨拶や住居の確認、カウンターパートの紹介あたりまではしてくれます。

 

同じ任地に先輩隊員が要れば案内してもらえますが、

任地に隊員が一人しかいない場合は同僚やカウンターパートを頼るしかありません。

ただ、日本人がいるとどうしても日本人同士でつるんでしまいがちですので、せっかくはるばる途上国にやってきたのだからそれはそれで考え物ですよね・・・

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いずれにしても、途上国の生活も1~2か月もすればすぐに慣れますので、あまり心配は要らないでしょう。

 

まとめ

今回は、「青年海外協力隊が渡航後1か月の間にすること」というテーマでお話しました。

派遣国によって多少は違いがあるものの、大体の流れはイメージが付いたのではないでしょうか。

 

私自身、派遣国には協力隊の任期を含めて4年程度住みましたが、初めて来たときの事を思い返してみるとかなり不安と緊張で一杯だった気がします。

初めての海外暮らし、とりわけ開発途上国での生活なんて想像もつかないかもしれませんが恐れることはありません。

 

治安や健康には十分に気を付けて、楽しく充実した生活を送ってくださいね。